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この度、耐震診断の基準は見直され、専門家が行う耐震診断を「一般診断法」と「精密診断法」の二つに分けられ、非破壊を前提とした一般診断法は、壁を主な耐震要素とする住宅を対象とした「方法1」と、伝統的工法を対象とした「方法2」に分類されています。また、破壊調査を前提とした精密診断法は、旧版の精密診断法の保有耐力診断法を踏襲した「精密診断法1」と、その他3種類の計算法を導入した「精密診断法2」に分かれています。これらは許容応力度計算法(構造計算)に見られる限界(保有)耐力値を計算した極めて高度な診断方法の事を言います。

また、法改正による基準の大きな境目は昭和56年(1981年)、そして平成12年(2000年)です。見落としてしまうのが、この平成12年の改正です。たとえば、基礎の基準は設計者の判断という非常に曖昧なものであったのが、寸法などを明示され、大きさや鉄筋の規定、筋交いや柱などの金物補強が法制化されているのです。このような法規制の歴史を見ると、昭和56年以降〜平成12年までの間の約20年間の間に建築された建物が、法制化されない曖昧な基準値であることがわかり、耐震性能に疑問を持ちます。特にこの期間は高度経済成長のまっただ中にありバブルも応援した事から、石油精製品に見られる化学物質を多用した工業化製品が急激な勢いで全ての産業に入り込み、住宅においては「木」のかけら一片も使用しない箱形の家が登場したのです。この頃の住宅は家の性能である「質」を重視するのではなく、大量生産型の圧倒的な「量」の確保が優先されたのです。

結果、健康被害等が相次ぐ中、平成15年にはシックハウス問題の観点から使用される資材等の化学物質が規制され、そして偽装問題が発覚して、今度は耐震問題へと発展してしまったのです。大手中心に販売されて来た殆どの住宅全てがこのような足取りを踏んで来ました。ところが、大手会社はブランド影響力があるので、最低の基準は遵守していましたが、これらに影響された中堅企業による建売施工物件は、ブランドを維持するのでもなく、作品と称することもなく、ただの商品扱いとして捉えていた為、性能の事に関しては殆ど皆無に等しいことでしょう。未だに苦情が一行に減らない欠陥住宅問題や、20年そこそこしか持たない耐久性が著しく劣る「住宅」は、耐震診断の前に家としての機能を果たせない「欠陥」商品なのです。筋交いの入れ方が反対、継手や仕口部分の欠損などなど、列挙するときりがありませんが、これらの耐震性能は昨今の偽装問題どころではありません、耐震診断ができないのです。

たとえ基準法に歴史があったとはいえ、法規制を遵守していれば、家はそう簡単に壊れるものではありませんし、壊れてはいけません。耐震診断そのものが必要になって来た背景、なぜ今、耐震問題が重視される原因を考えて見て下さい。

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