諏訪家の家計　その５(株式会社OKUTA LOHAS studio 大宮店のブログ 村井崇吉@OKUTAのブログ)　リフォームのオクタ

2025/05/30

こんにちは。

諏訪家の家計第5弾。今回はシリーズ第21作、「寅次郎わが道をゆく」から。


今回は久々に寅さんが旅先でお金の無心をしてさくらが迎えに行くという展開があります。

いわゆる大出費パターンです。

とらやのおいちゃんが身体を壊してしまい、しばらくお店も休んでいましたが、ようやく快方に向かい床を挙げてしまおうかというところに寅さんが帰ってくるというお話から始まります。

久々の帰省でおいちゃんにお見舞いを渡したり、皆の気分も良い雰囲気での久々の夕食。おいちゃんおばちゃんもこの先何があるかわからない、いざというときとらやを寅次郎にまかせられるか・・・という話題に、寅さんが経営を語りだすという展開。最初はイイ具合にみな聞いていましたが、途中からの構想は完全に調子に乗っているところで皆呆れて喧嘩別れ。物語冒頭帰ってきて喧嘩してすぐ旅に出るという男はつらいよのお馴染みの展開です。

今回の旅先は九州熊本県の田ノ原温泉というところ。そこにある大朗館という宿にとまります。（ここは実際に今でもあります）


ここでお金が無くなり、さくらに無心して迎えに来るという形に。

さくらのルートですが、おそらくブルートレインで久留米まで行き、そこから列車で日田、バスで杖立温泉に行っています。そこで田ノ原温泉から武田鉄矢さん演じる留吉が車で迎えにきています。今の乗り換え案内で、東京の柴又から熊本県の杖立温泉まで調べると新幹線を使って28,000円程度でした。

昭和53年当時の料金など調べると柴又～熊本までの運賃が8000円程度、特急料金が2000円程度、寝台列車2段ベットでも7000円程度のようです。日田からのバスなど考えると片道で約20,000円程度の費用感です。ここに帰りは寅さんとの二人分で合計60,000円の負担ですね。宿賃は現在の大朗館の1泊2日2食付きの費用は21,000円程度（おそらくオフシーズンで）昭和53年当時の費用換算だと7,000円という計算になりますが、男はつらいよのストーリー上では民宿料金として考えたほうがよいため3,000円～4,000円程度の推測します。

寅さんが帰ることになり、留吉や村の人々が寅さんのサインをもらいに来るほど慕われていたことを考えると滞在期間が4日～5日いたと思われます。足りない宿賃を4日分と考えてもさくらたちの負担は15,000円ほどですね。

物語のメインは今は無くなっている松竹歌劇団（SKD)の人気踊り子の紅奈々子（木の実ナナさん）演じるマドンナとのやり取り。

この奈々子さんがさくらとの幼馴染で子供のころの寅さんとも面識があったこともキッカケに意気投合。

この映画でのクライマックスは、もともと恋人がいた奈々子さんが結婚するか踊りを続けるかで悩み一度は別れようとするシーンがあります。マドンナに恋人がいることがわかると素早く身を引く寅さんですが、別れようとしている展開からさくらや博も応援する形に。別れる悲しみに暮れる奈々子を元気づけるために寅さんがお酒に誘いますが、とっさに博が軍資金として10,000円を渡している姿に義兄想いのいい弟だなと熱く感じました。

最終的には元の恋人（竜雷太さん）と復縁する形で寅さんはフラれてしまいますが、ちょっと振り回されてる感じで切ない印象の作品です。ただサブキャラクターの留吉がとてもよい味を出していて、結構笑ってしまいます。SKDのレビューも割と貴重なシーンで、ラインダンスなども見事でした。是非見ていただきたい作品の一つです。


最終的に諏訪家の出費は冒頭の迎えに行くところで75,000円、博の軍資金10,000円、ただし、寅さんも迎えに来てもらってから何度か稼いで博たちに返しているシーンがありました。

ちゃぶ台にお金が置いてあり、いくらかはわかりにくいですが、おそらく500円札が4～5枚、1000円札1枚、100円玉が12～3枚くらいかな？4000円くらいかと思われます。

差引で81,000円の出費となりました。

昭和53年のサラリーマン平均年収は260万円のようです。ボーナス2か月分を入れたとしても月収18万円ですかね。その中での8万円の出費はやはり負担が大きいですね。

ただこれは物語ですから。お金が大変などそういった野暮はことは無で物語を愉しんでいただきたいです。

ではまた！