LOHAS studio
村井崇吉@OKUTA
2026/08/29
こんにちは。
久々の諏訪家の家計シリーズ投稿になります。
今回はシリーズ第29作 男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋
この作品は私の生まれ故郷でもある鎌倉が舞台となってます。
また寅さんがマドンナから好かれるというか、結構迫られるというか、いつもフラれてしまうのとは一味違った形の恋模様も印象的な作品です。
シリーズ累計から数えると後半に入っていますが、この辺りから寅さんがさくらたちに金銭面で大きな負担を強いる場面は少なくなってくる印象です。
今回の作品では金銭ではありませんが、諏訪家にとって大きな資産というか財産面で寅さんからの「返し」があります。
物語は、京都である陶芸家と知り合った寅さんがそこで働いている女中である石田あゆみさん演じるかがりさんと知り合うというところから始まります。
かがりさんはその陶芸家の躍進中の弟子と恋仲であったがフラれてしまい、傷心で故郷に帰ってしまいますが、寅さんの優しさに触れて立ち直りつつも、寅さんに気持ちを確かめるべく東京にまで出てくるという展開ですすみます。(だいぶ端折っています)
柴又にきたということで、鎌倉でデートをするのですが、寅さんも満男を連れていくという中途半端な対応で結局二人は成就しないという哀しい結末でした。
このデート中に満男が寅さんにさくらからの軍資金ということで5千円を渡しているシーンがあります。
今回の諏訪家の支出はこの5千円のみになります。
収入にあたる面ですが、実は前半に出てくる京都の陶芸家が加納作次郎という人間国宝で、寅さんは作次郎から本人が焼いた茶碗をもらい受けます。この茶碗が美術館が買い取りたいというほどの代物でした。
実際これがいくらになるかわかりませんが、人間国宝の焼いた茶碗ということでいろいろ調べてみました。
物語に出てくる加納作次郎は架空の人物ですがモデルがいます。京都に河井寛次郎という陶芸家がいたそうで、実際に作次郎の家として撮影に使われた場所が河井寛次郎記念館でした。この人は人間国宝ではありませんが、人間国宝や文化勲章を辞退したという事で知られる人物です。寅さんが劇中でもらった茶碗の正式名称は「打薬窯変三彩碗」という名前です。この河井寛次郎の作品の中にも「三色碗」というものがあります。この碗を美術店が買取提示している参考買取価格が今の価格で50万円と出ています。1982年当時の物価基準で測り直すと約36万円~37万円程度の計算になります。
実際の現金ではないですが、寅さんとしては時価約37万円の財産を残したということになります。この茶碗の所有者は寅さんですが、遠い将来寅さんが死んでしまった場合、相続人はさくら一人になりますので、最終的に諏訪家に帰属されることになります。この時価も買取参考価格なので、もしオークションになればもっと値が上がる可能性もありますね。またさくらの相続税ですが、寅さんの財産的に考えて基礎控除で0円になると思われます。
今回の作品では、この「返し」も含めての計算になりますが、収支は差し引き36万5千円のプラスという結果になりました。金額だけで数えると過去の諏訪家の負担分をすべて清算できるくらいの「返し」になるのではと思います。
この映画の公開時が1982年ということで、私は当時10歳でした。当時は鎌倉に祖父母やいとこがいたもので夏休みはよく遊びにいっており、映画の中のロケシーンは私の記憶にもあるところも多く、親近感を覚える作品です。
ラストのほうで吉岡演じる満男が寅さんが失恋して涙を流すところをさくらたちに話すシーンがありますが、もの悲しそうな表情が印象的でした。シリーズ後半の主役になっていく片鱗が見え隠れしますね。
是非機会があれば見ていただきたいです。
ではまた!
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