家づくりのご要望・目的
転勤に伴い、ご親族より譲り受けた団地の一室を、暮らしやすい空間にするための全面リフォームです。
耐久性と室内空気環境の向上も、計画に盛りこまれました。
設備一新となりますが、限られた予算を有効に活用するため、工事内容を取捨選択しました。
施工事例 ビフォー・アフター
新居となる一室は、築35年の部屋。
室内の柱や鴨居は、長い年月を経た木材が持つ独特の風合いです。
ご夫婦ともに、その味わいを好ましく感じられていた事を受け、
飴色の木部や古びたドアといった、かわいらしいディテールを活かした設計を心がけました。
床・壁・天井、設備は一新です。その反面、建具や造作は既存品を上手に残し、団地らしさを活かしました。
かつての砂壁天井に、自然素材の珪藻土を丹念に塗り重ねたところ、見違える白い壁に変貌。
フロア材には、味わいのあるヘリンボーン柄を採用しました。
建具や古い木部は全体のバランスを見ながら、塗装するもの、飴色を残すものとでデザインを調整。
コスト低減に留まらず、古き良き味わいに新しさが適度に加わった、モダンな雰囲気の室内になりました。
新しい設備のひとつ、シンプルなステンレス製キッチンは、室内全体のポイントに。
洗濯機と洗面機器を新製品に入替え、狭く圧迫感があった水廻りも解消。今や洗面室は、トイレと一体的な広がりある空間です。
玄関は土間のシートを剥がし、モルタル本来の独特な風合いある床面を魅せるようにしました。
大きな解体をせず、素材の入替えやバランスを整え、雰囲気のよい室内を実現しています。
「懐かしく新鮮な仕上がりに、とても満足している。」と施主様ご夫妻。
懐かしさを残しつつ、最先端をピンポイントで取り入れた、費用も暮らしやすさも満足度の高いリノベーションを実現しました。