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■松本市旧開智学校、立石棟梁の狂おしいほどの憧れと情熱に触れて

2015/09/11

今年の夏の旅行の話題でもう一つ、どうしても書きたいことがあります。

 

松本市にある、旧開智学校(のちの松本市立開智小学校)。

創立は明治6年(1873年)5月、児童収容数1300人の小学校で、閉校された昭和38年(1963年)3月まで、

松本市のたくさんの小学生が、この学び舎で過ごしました。

(現在、一般公開されている旧開智学校の建物は閉校後に移設されたもので、その隣に現在の開智小学校があります)

 

白骨温泉2015 (96)

擬洋風建築と呼ばれ、1951年に国の重要文化財に指定されている建物です。

この小学校を設計施工したのは、地元出身の大工棟梁、立石 清重(たていし せいじゅう)。

立石 清重は、江戸末期~明治期に地元長野で、活躍した建築家。

明治維新後、西洋建築に憧れて、横浜や東京に出向き、様々な西洋風建築を見て歩いたとか。

 

旧開智学校の校舎内を歩くと、立石 清重を偲ばせる資料が並んだ教室が有ります。

彼の大きな写真が立て掛けてありました。

 

庶民のちょんまげを結い、椅子に座った立石棟梁のぎゅっと結んだ唇。

無骨な、決して器用そうでないその姿。

そして、

写真の隣のショーケースには、立石棟梁が集めた膨大な資料が並んでました。

細長い帳面に切り貼りした西洋や、西洋建築にまつわる様々な情報、写真や絵、文章等々・・・

それらを目にしただけで、立石棟梁が当時、どれだけ西洋文化(西洋建築)に憧れていたかが、分かります。

白骨温泉2015 (102)←こちらの写真は開校当時、講堂として使用していた2階スペース

奥に見えるのは、当時の校旗だったと思いました。

白骨温泉2015 (107)←反対側より、折り上げた天井に豪華な照明器具と彫刻が見えます。

白骨温泉2015 (105)←窓の上にはカラフルなステンドグラスが使用されています。

こうしたガラスが多いことから、「ギヤマン(ガラス)学校」の愛称で親しまれたとか。

白骨温泉2015 (112)←廊下の照明です。この色合い、気に入りました。

白骨温泉2015 (110)←その2階への階段、今はここから2階へは上がれません。

階段の幅は、1m以上あります。

使われている柱(右)は全久院というお寺で使用されていた古材。

旧開智学校の建築当初から、140年以上もの間、この学び舎を支えています。

白骨温泉2015 (108)←当時使われていた、だるまストーブです。

都心に比べて、松本の冬はかなり寒いと思うので、このストーブの周りにたくさんの児童が集まったことでしょうね。

白骨温泉2015 (99)←こちらは教室の入り口等に使用されているドア。

鏡板の木目模様は、なんと、木目塗り と呼ばれる技法で、ペンキでわざと描かれた模様なのです。

その上には竜(すみません!見づらくて)の彫刻、ベースには廊下照明と同じく鮮やかなブルーが使われています。

 

白骨温泉2015 (118)←外へ出て。正面玄関上のデザイン

この写真では分かりにくいのですが、開智学校(当時は右から読みます)の名前を掲げたプレートを持つ二人の天使。

うーん。。

この天使、金太郎さんみたいなお顔立ち。

その下には極楽浄土のような雲が描かれて、そのまた下にはやはり竜。

(まったく違う意味で、かも知れないけれど)擬洋風建築の言われなのかな。。この辺が。。

とにかく、とにかく、盛りだくさんな旧開智学校の学び舎。

 

もう、私には愛くるしく見えて、しようがなかったのです。

(ラブリーだわ!と叫びたくなるくらい)

 

この校舎の写真は、1884年のニューオリンズと、1893年のシカゴの万国博覧会に出品されたとか。

あちらの方々は、この学び舎(の写真)を見て、どんな感想を持たれたのでしょうか。

 

西洋建築に憧れた、立石 清重の苦しいほどの情熱。

そして、

その思いが、あちこちに今も宿る、旧開智学校。

 

立石棟梁の熱い思いを背に感じながら、その愛すべき学び舎を後にしました。

 

 

 

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