HEAT20は「UA値以外の基準」があります!快適な家をつくる その2(LOHAS studio Blog 岡本 博行@OKUTAのブログ) リフォームのオクタ

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岡本 博行@OKUTA

HEAT20は「UA値以外の基準」があります!快適な家をつくる その2

2022/08/20

お盆も明けて、秋の気配が少しずつしている気がします!

今回は前回に続き、HEAT20についてです。

リフォームでHEAT20をクリアさせる前提で話を進めます

 

省エネで快適な室内環境を作るには、お客様と地域によって変わってきます。

HEAT20はベンチマークの一つなので、「ものさし」になります。

 

性能の「ものさし」があれば、いずれお家を次世代に渡す時や、譲渡時に、

目に見える性能価値がある建物として永くお使い頂けます。

 

HEAT20の基準は前回ブログより以下の通りです

 

1. 暖房期最低室温(OT)・3%タイル値

2. 暖房室温(OT) 15℃未満の面積比割合

3. 平成28年省エネ基準からの暖房負荷削減率

4. 平成28年省エネ基準における間歇暖房時の暖房負荷に対する

  全館連続暖房としたときの暖房負荷削減率

 

1.2は詳細な温度シミュレーションができるソフトを使って確認します。

3.4は温熱計算ソフトを使って確認します。

 

OKUTAでは温熱計算のソフトをケースによって使い分けますが、

よく使うのはQPEXというソフトです。

001

 

QPEXを使ってHEAT20で検討する要素は以下の通りです

 

・UA値

・年間暖房負荷

 



passiv design リフォームの時はその他にQ値、冷暖房負荷(ピーク負荷)、

室内温度差、冷暖房期日射熱取得率、日射シミュレーション、ヒートブリッジ、

通風シミュレーションなど様々な要素を計算やシミュレーションによって計画していきます。

 

HEAT20のUA値グレードはこちらです。

今回は関東首都圏に多い6地域で見てみます。

G1は0.56W/m2K以下、G2は0.46W/m2K以下です

004

(HEAT20公式HPより)

 

暖房負荷のグレードはこちら

G1は40%削減、G2は55%削減。

全館連続暖房ではG1は50%増加以内、G2は0%増加以内(現行基準と同じ暖房負荷で全館空調できる)です

005

(HEAT20公式HPより)

 

以下はリフォーム断熱改修の検討例です。

まずはG1グレード(UA値0.56W/m2K以下・暖房負荷削減率40%以上)を目指してみます。

旧耐震(築40年以上前)の中古物件の前提です。地域は東京都練馬区の気候です。

002
下表の左上の「UA値」と右上の「暖房負荷」と中央右の「パーセントを見ます。

 

パーセントは現行基準(平成28年基準)の暖房負荷に対してのものです。

高ければ現行基準より性能が低い、低ければ性能が高いと判断します。

 

【リフォーム前】

UA値 1.52W/m2K

暖房負荷108.5kwh/m2年

削減率は現行基準+88.7%です(削減ではなく多くなっている)

 

つぎは現行基準です

003

【リフォーム後(現行基準に合わせたとして)】

UA値 0.87W/m2K

暖房負荷57.5kwh/m2年

削減率はこれが基準なので0%です。

 

つぎにpassiv design リフォームのスタンダードクオリティです

スタンダードクオリティはG1レベルで標準グレードです。

007[1]

【リフォーム後(スタンダードクオリティ、又はG1)】

UA値 0.54W/m2K < 0.56W/m2K ・・・ G1クリア

暖房負荷34.4kwh/m2年

削減率は40.1% > 40% ・・・ G1クリア

 

となります。

passiv design はここで終わらず、前述の計算やシミュレーションを行い

日射取得の窓を大きくしたり、日射遮蔽対策をしていくなど

さらに計画精度を高めていきます。

 

今度はG2を目指してみます。

passiv design の中間グレード(ハイクオリティ)相当です

天井断熱厚を300mm、気密1.0cm2/m2程度、熱交換換気にしています。

サッシは試験値で再計算。外壁付加断熱はいったん無し。

008

【リフォーム後(ハイクオリティ、又はG2)】

UA値 0.44W/m2K < 0.46W/m2K ・・・G2クリア

暖房負荷18.2kwh/m2年

削減率は68.4% > 55% ・・・ G2クリア

 

という流れで、このあと部屋間の温度差などのチェックを行っていきます。

ここまでで、4つの住宅シナリオのうち、3と4を概ねクリアできたことを確認します。

あとは1と2をクリアできることを確認します。

 

断熱改修工事にかかるコストは、地域や既存建物に合った計画の工夫次第で

費用対効果をドンドン上げることができます。

 

光熱費も1年前と比べて相当上がりました。

物品の上がり幅と比べたら、かなりの上げ幅です(前年の1.4倍くらい?)

より楽しい人生を過ごすならできるだけ健康を保ち、病院へ行く回数も減らしたいものです。

 

passiv design はパッシブの名の通り、自然エネルギーを最大利用し

極力エネルギーを使わない暮らしを旨としています。

 

HEAT20を意識した会社選びをしている方がいましたら、

「4つの住宅シナリオはクリアできますか?」と聞いてみてください

 

 

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施工監理を経て、現在設計部に 所属しております。 知識、技術、感性、人間性を もっと 高めて、良い仕事が出来るように、 頑張りたいと思います。 詳しい自己紹介はこちらをご覧下さい!
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